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「 マンション60年居住宣言・建替論争を封じ、生活設計に目安を!」H22.5.31NPO法人 助っ人会

category : コラム 2010.5.31 

神戸市中央区で築60年居住決議をした管理組合がある。同組合の了解を得て公にする。
マンション名「第二花隈ダイヤハイツ」( 住所:神戸市中央区花隈町23番23号、 階数7、組合員数28、築33年(竣工1977年)、理事長:小牧 英夫、工事委員長:宮前 行男(神戸市中央マンション交流会会長)

2010年2月の臨時総会において、第3回目の大規模修繕であって今回始めての設備の改修工事の承認と同時に、上記宣言を4分の3の多数決議(実際は委任状を含む26の賛成)を行った。なおこの組合の規約では280万円以上の修繕工事は4分の3の決議による、としている。
築33年とあって、近年大規模修繕よりいっそ建替えたらどうかという声が 強くなっていたという。しかし同マンションは阪神淡路大震災で被害の大きかった中央区花隈町辺りで、地盤もよかったにせよ建物はびくともしなかった。 工事委員会ではこのマンションが耐震性に問題なく、あと30年くらいは十分にもつ、と自信を深めたという。その点特に建物診断などはやっていない。

その宣言の目的は2つ、1)はその時が来るまでいたずらに立替論争で組合員が消耗することなく、共用部分の維持・保全に全力で取組むと同時に、2)は組合員は占有部分について安心して今後の模様替え、転居、立替などの生活設計を立てられるということである。なお、築60年の15年前(竣工後45年経過)より立替の検討を始めるという。 このような取組みは他の管理組合でも大いに参考にできるのではないか。  マンションなど建築物のストックをできるだけながくもたせる、という社会的要請にかなうし、居住者が今後の住まいについて計画的な設計ができることになる。さらには専有部分の売買においても指標が与えられ、流通の促進に寄与 することになるものと思える。  (井坂)


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