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「管理組合査定方式」H24.9.10NPO法人 助っ人会

category : コラム 2012.9.10 

 中古マンションの過剰ストックと景気低迷からその売買価格の低落方向が続いています。不動産の売買価格や相場がどのように決められるのか多くの要因 がありますが、多くの場合、不動産業者の思惑に左右されていることをまず知らなければなりません。

みなさまのマンションを事情があって売却したいと思ったとき、まず不動産業者にどのくらいの価格で売れそうか相談されますね。ほとんどの業者は“この辺の相場はだいたいこのくらいです”と以前の売買資料を持ってきて説明してくれます。 この場合「任意売却」で売買が成立したときは相場より低く提示 される場合が多いようです。業者は早く買い手を見つけて売却を急ぎたいからです。このような安い価格が次の売買の規準となり、気がつけばマンションの価格がどんどん下がっていくこととなります。

しかし、お住まいのマンションは常に最適な修繕改良工事を施して、資産価値の維持向上に努めているし、修繕積立金も十分にある、管理組合も活発に運営されていて住環境も申し分ない、専有部分もきれいにしているのに、と業者の提示価格に不満に思われることも多いでしょう。

そこで、提案です。一定地域の複数マンション(できれば総戸数1,000 もあればいい)が連携し共同の価格査定機関を作るのです。一定の評価基準を 設定して、一般の相場といわれる基準(インターネット等)に対して自ら各マンションのプラス査定とマイナス査定を差し引きして新たな尺度の規準を作りま す。区分所有者自らがこの規準を参考にして売買に臨みます。

この規準はインターネット上等で適正な評価基準として相場の底上げをもたらします。規準維持のため協力業者の絞込みも必要です。こうしてマンション の売買の流通も促進されることになるでしょう。このマンションの自主的評価基準のモデルを示したマニュアルも一部ですでに設定されています。マンション管理組合としても今後の課題といえるのではないでしょうか?(井坂)


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